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介護施設での食事中のエプロンは本当に必要?少しの工夫で不要に!

食事時間の介護施設を訪問すると、あちこちで大きくて可愛らしい柄の食事用エプロンをしている高齢者を見かけます。いつも「なんだかなぁ・・・(溜息)」と思っていました。

 

なぜかというと、私の中では食事エプロンは乳幼児のものというイメージがある上、「エプロンをつけている人=食事をこぼす人」って、周囲にも分かるようになっていると感じているからです。

 

そうは言っても、現場で介護されている方にとっては、エプロンをせずにこぼされたら着替えや洗濯が余計に必要になって、そんな時間ないと思われるかもしれません。

 

エプロンが、絶対ダメというわけではなく、そもそも、エプロンがなぜ必要なのかを精査することが大切だと思うのです。

 

私の経験上、食事場面の問題を改善することで、エプロンが不要になったケースは何件もありました。実際に行ったアセスメントをご紹介しますので、参考にしてください。

 

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食事の姿勢

まず、食事をする際の姿勢を確認します。前にお尻がずれたままの座り姿勢ですと、食事を運ぶ距離が長くなり、食べ物を落としやすくなります。

 

また、顎が上がりがちで、誤嚥リスクが高まります。また、視線を食べ物に合わせることが難しく、取りこぼしが増えるほか、目で見て食欲が増すことが邪魔されてしまいます。

 

しかし、逆に、前かがみ過ぎする姿勢にも問題あります。

 

食べ物との距離は近いのですが、口が常に下を向くため、しっかり口を閉じることや咀嚼に問題がある高齢者の場合は、一旦口に入れても落ちてくる場合があるのです。

 

最も理想的な姿勢は、視線と手の動きが最大限有効活用できる座位姿勢です。

 

しっかり床に足の裏をつけ、上半身はなるべく真っ直ぐ、10~15度程度前に倒したくらいの姿勢が食べやすいかと思いますので、麻痺や変形がある場合でもポジショニングや体型にあった椅子とテーブルで、できるだけ良い姿勢で食事できるよう工夫してみてください。

 

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食事形態や補助具

食べ物の形状と、手の状態や動き、箸やスプーンの種類や形状(向きや太さ、長さなど)、お皿、これらが各々に適しているか確認しましょう。

 

利き手でない手で食べるときに、豆を箸で掴んで食べるのは難しいですし、スプーンであったとしても、皿が容易に動いたり、浅ければ相当の努力を要します。

 

一方で、一口の量が調整できない障害を持っている方に、大きなスプーンや大きな一口大を出すことは危険で、食べこぼしにもつながります。

 

場合によっては、あえてお箸やティースプーンで一口量や取り分けられる量を少なくする工夫も必要でしょう。

 

片側が深くなっている皿や滑らないランチョンマット、角度を調節できるスプーン、ばね式のお箸など、食事に関して自助具は沢山あります。

 

見極めが難しい場合は、作業療法士に相談したり、実際にデモ品を貸してくれる福祉用具販売事業者もありますので、実際に本人と動きを確認しましょう。

 

 

介護の方法

また、介護方法のちょっとした工夫で、食べこぼしが少なくなる場合もあります。

 

対象者の咀嚼や飲み込みのスピードに合わせた介助はもちろんですが、介助の時間や周囲の環境も適切か確認してください。

 

例えば、時間によって食べ方に差がある場合、覚醒状態が影響している場合がありますし、人によっては目の前にテレビや他に人がいない環境の方が落ち着いて丁寧に食事できるという方がいます。

 

また、半介助の場合でも、食器の置く位置や向きを変えただけで、それまで以上にこぼさず食べることができるケースもあります。

 

 

まとめ

実際にエプロンを使用して食事している要介護者を思い浮かべて、いかがでしょうか?

 

上記の問題点を改善する努力をすることは、美味しく食事を食べることに繋がります。障害を持っても、できるだけ自分で、自分のペースで食べたいと思うはずです。

 

その過程で、まったくこぼさず食べることは誰にとっても難しいものです。

 

しかし、食べ物をこぼすことが減れば、よくある大きな防水エプロンは不要になり、ひざ掛けタオルや洋服のベスト程度で十分になるかもしれません。

 

差別的な視線が和らげば、周囲を気にせず、ますます美味しく食事ができるのではないでしょうか。

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