認知症介護におけるお金の管理!トラブル回避の秘訣とは?
金の切れ目は縁の切れ目と言いますが、認知症になってもそこは変わらないようです。
とにかく認知症が発覚してからお金に執着する人はとてつもない異常なまでの執着を見せます。
寝る時まで肌身離さず財布を持っていたり、お金を使ったことを忘れ「お前が盗ったんだろ!!」と怒声を上げてみたり。認知が軽い段階では良く聞かれる話ですね。
そこで、今回はそんなお金のトラブルを避けるためのヒントをお教えします。
お金の管理
財布は早い段階にご家族が持っている方が良いでしょう。
かなり難しい話でしょうが、例えば買い物に行く際には必ずついていき、自分のものと一緒に会計を済ませ自宅でお金を返してもらうなどすると間接的にお金の管理が出来るのではないでしょうか?
また、財布の中に小銭が多くなってきていたら認知症の進行とも言われています。
なぜかと言うと、計算が出来なくなってきている証拠なのでとりあえずお札で払うようになります。そうすると小銭で財布がパンパンになっていくという感じです。
どちらにしても、財布の管理はご家族が行うべきですね。
財布の中身は一定に
さて、管理をすることが決まった場合。買い物に行く際は、財布の中身を毎回同じ金額だけ入れて渡すというのも手だと思います。
例えば3000円を1000円札3枚で入れた状態で渡すとしましょう。
そして買い物をする時には一緒に回り、不必要なものを購入しそうになった時に「まだ家に買い置きあるから今日は大丈夫」と声をかけ買わない方向へ促しましょう。
また支払いの際には本人に払ってもらい、足りない場合はこちらからお金を出しておき後から返してもらいましょう。
さて、ここからが重要です。家に帰ったら、本人の目の前で3000円を補充しましょう。
これで3000円が財布の中にあるという印象を与えられると思います。使う前と使った後の財布の中身が同じだと知った時点で安心し、執着が落ち着く可能性があります。
お金がないと言い出したときには?
もしも、お金が無くなったという話を始めたら、先ほどの財布を渡し確認していただきましょう。人によってはここで納得される方もいます。もしも納得されない場合は、
・いくら入っていたのか聞く
・明日お金をおろしに行こうと提案
・諦めて自分が盗んだという体で話を進めあえて悪者になる
このような選択肢を選んでみることもありだと思います。
言い方は良くありませんが大抵次の日には怒ったことは忘れています。
ですので、今日はこういってみよう、これでだめなら次に怒った時はこう話そうと色々とかける声を変えてみるとハマるワードが必ず見つかります。
しかし、気を付けなければならないことは怒ったことは忘れても、快・不快の感情は消えません。
なので認知症状が進行する、不穏状態になるなど副産物もあるということを忘れてはいけません。
そして気を付けてほしい事が、相手の機嫌が悪くなった時に機嫌を取るために相手の好きなもの・ことを与えるということだけはタブーです。
機嫌を悪くする=自分に良いものが与えられるという条件を付けるとかなり対応が苦しくなってきます。
お互いの負担も増えるので気を付けましょう。
終わりに
自分のご家族の面倒を見るということは並大抵のことではありません。
私自身も祖母が認知度4になるまで自宅で介護をしていましたが、それはそれは大変なものでした。
ですので、みなさん絶対に無理はせずに介護を行ってください。
限界を感じる前に役所や近隣の介護施設に電話をして悩みを相談してみましょう。
あまり知られていませんが、介護施設には悩み相談窓口があることが多いです。
どこに相談すればいいのかわからない場合には施設のケースワーカーに問い合わせてみましょう。