介護現場の転倒対策!少しの気づきが事故予防に繋がる?
ちょっとした事で高齢者は転んでしまいます。
何かに躓いた、体調不良で歩行が不安定だったなど、理由は様々です。
転んで怪我がなければよいのですが、骨折や頭部打撲で入院となってしまうとADL(日常生活動作)の低下は避けられません。
退院できたが、車椅子生活になってしまった、よくあるパターンです。介護事故をゼロにはできませんが数は減らせます、対策をとりましょう。
歩行状態・身体状況のアセスメント
歩行状態・身体状況のアセスメントを行いましょう。
たとえば、独歩であるが膝の上がりが悪くなった、すり足歩行になっている、歩行バランスが悪い等、あらかじめ歩行状態をチェックし転倒リスクの評価を行ってください。
また身体状況(不全麻痺の有無、転倒につながる疾患等)も加味してください。
低血圧であれば、起床の際にふらついてそのまま転倒してしまうことも考えられます。
介護士のみではなく、看護師・理学療法士なども含めて評価を行うほうが好ましいです。
転倒予防
転倒するリスクが高い方に対して対策を行いましょう。杖・歩行器の使用を勧めたり、生活環境を整えましょう、
例えば移動する際の動線に障害物がないか、段差など躓いてしまう箇所はないか、落下物・落下する恐れのあるものはないかなのです。
対象者の生活状況を把握することも重要です。日常生活の中で何処が高リスクか、リスクがあれば対応を考えましょう。
そして、歩行能力を落とさないためにも、生活リハビリ等を実施してみてください。動きたがらない方もいらっしゃるので、何か理由をつけて、散歩やレクリエーションに誘ってみてください。
じっとして活動量が減ればその分、歩行能力の低下も早くなります。
コールセンサーの導入も一手段
認知症がある高齢者の場合、歩けなくても歩こうとしてしまうことがあります。
自分が歩けない事が理解できないのですね。ですから夜間一人でベッドから降りてしまって、居室内で転倒されていることがあります。
施設によっては拘束に当たるとして使用していないこともありますが、その点は現状をご家族へ伝え、転倒リスクが高いことを説明し導入するかの相談を行えばよいかと思われます。
施設ごとに考え方に差があるので一概には言えませんが、安易に使用することはあまりおすすめしません。
「危ないからセンサーを入れよう」と楽をしてしまいがちです。
まず、夜間帯での起きだしのため転倒リスクが高いのであれば、時間帯をチェックし、理由を考えましょう。
トイレのために起きているのか、日中も眠る事が多く昼夜逆転気味なのか、など原因が分かったらそれらに対して対応して改善を図ってください。
コールセンサーも一手段として考えましょう。
まとめ
介護事故をなくすことはできませんが、減らすことはできます。
日頃から「あれ?あるけなくなってきたね」とご利用者の変化を拾えるように心がけてください。
気づきは事故予防において大切です。
転倒事故は骨折など外傷に直結しやすいです、場合によっては死亡事故につながりかねませんので、チームで情報を共有し、転倒防止に努めてください。