介護現場で利用者に嫌われる理由とは?自立度で対応方法を変えてみよう!
ご利用者から嫌われてしまい介護困難になってしまった。
ささいなミスからも関係が悪化してしまうことも、またご利用者と介護者のキャラクターが合わない場合もあります。
介護困難になれば他職員に対応に当たってもらうしかなくなるので、周りに負担です。
拒否されてしまった方としてもショックでしょう。こちらとしては覚えがないとしても、ご利用者からすれば理由があります。
自立度で差がある
ご利用者の中には気難しい方もいらっしゃいます。
言葉を間違えると、とたんに不機嫌になってしまう、そして怒り出すことも。
自立度が高く、認知症が軽度又はクリアな方はニーズもはっきりしていて「ホテルマン」のような、より接客業に近い対応を求められるかと思います。
有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅に多いのではないでしょうか。
介護度が高く認知症も軽~中度、介助に入ろうとすると声を上げたり、手を払いのけたりと拒否が見られる。
認知症高齢者が介護拒否をすることは散見しますが、特定の職員が拒否される場合、対応方法に問題がある場合が多いです。
ほぼ自立の方の場合
ではなぜ嫌われてしまう、介助拒否をされるのか?
以前に「嫌なこと」をされた「嫌な思い」をしたから嫌われてしまう。
そこは子供から大人まで変わらない、基本的なことではないでしょうか。
例えば、自立度が高い女性のご利用者で多いパターンが「話を聞いてくれない」。
訴えが多い人、一度話すと暫くは止まらない方いらっしゃいますよね?
職員も忙しい時などは適当に返してしまうこともあるでしょう。
女性の場合、問題解決と言うよりは「ただ単に話したいだけ」ということも結構あります。
そのとき荒っぽい・決め付ける言い方をしてしまうと、相手としては当然不愉快です。
それが繰り返されると「あんたろくに話も聞かないじゃないの!」と嫌われてしまいます、男性職員がやりがちなパターンです。
男性利用者が、特定の職員を嫌うことは少ないです。
どちらかと言えば「個人」よりも「施設」に対しての不満が出る事が多く「おかしいじゃないか!どうなっているんだ!」と訴えられるパターンです。
クレームに対して十分な説明ができないと対応した職員との関係が崩れることも。
適当に、不確かな返答をしてしまうと自体は悪化します。女性とは逆に、男性の訴えは問題解決に重点が置いてあるため、返答も「理論的ではっきりとしている」ことが望ましいです。
あとは具体的な解決案を提示できれば良いかと思われます。また、役職の付いた職員(リーダー・主任)に代わってもらうのも一つの手です。
自立度が低い方の場合
介護度が高い、認知症が軽度~中度の方の場合。
「介助方法が不適切」「コミュニケーションを十分に取っていない又は不適切」という場合が多いです。
荒っぽく介助されれば怖かったり痛かったりするのは当然で、それが続けば「あなたにされるのは嫌!」と拒否されます。
また、やって欲しいことを先延ばしにされたり、訴えを聞いてもらえなかったりすればその職員との関係は壊れます。
認知症の方では「話しても分からないから」と声もかけずに介助に入る職員も居ます。理解力は衰えても感性は衰えず、むしろより鋭敏になるとも言われています。
ですから「どんな事をされた」は忘れるけれども「嫌なことをされた」は残ります。
人は覚えられない方でも、何かされたかは覚えている事が多いようで、別の職員が入っても拒否が出ることがあります。
ニーズの把握・アセスメントの重要性
上記は「よくあるであろう利用者~職員間トラブル」を記載していますが、事例も理由も様々です。
嫌われる理由も分かってみれば「まったくそんな気はなかった」と意図せずに傷つけてしまう事も場合によってはあります。
ですからニーズ・身体状況の把握は重要です。まずは嫌われてしまったら、「今までのケアは適切であったか?」と考えて見ましょう、別の職員へ相談することも効果的です。