介護施設への入居を嫌がる!解決へのポイントとは?
介護を続けていく上で、在宅介護が難しくなった場合や様々な理由で介護施設に入居してもらうことは少なくないと思います。
そんな時、ご本人が介護施設への入居を嫌がった場合はどうやって話を進めていけば良いのでしょうか?
嫌がっていることを無理に進めるのは心苦しいかもしれませんが、施設入居に踏み切るまでに様々な葛藤があったはずです。
介護のプロにお任せするのも、ご本人とご家族双方にとって幸せの第一歩になることもあるのです。私の場合、祖母は介護施設そのものに否定的でした。
しかし、入居して半年以上が経った今では、穏やかに毎日を過ごしています。
そんな私の経験もふまえて、嫌がっているご本人を施設入居に誘導する方法をお話ししたいと思います。
施設への肯定的な目線を養う
祖母の世代、つまり今のお年寄りの世代は、“(介護)施設”というものに良いイメージを持っていらっしゃらない方が多いのではないでしょうか。
私の祖母もそうでしたが、暗くて汚くて、それこそ現代版「姥捨て山」のような印象を持っていらっしゃる方は少なくないと思います。
そんなイメージを持ったままで介護施設への入居を勧めても、首を縦に振ってくれるはずはありません。
そこで、事前に介護施設への良い印象を植え付けておくのです。祖母の場合は、自由がきかない・ごはんがおいしくない・暗くて汚い・おやつも好きに食べられないというイメージを持っていたようで、それを払拭するために施設のパンフレットをさりげなく見せたりしていました。
施設の部屋をご本人好みにする
これは個室がある介護施設の場合に限られるのですが、体験入居までこぎづけられた時に「素敵!ここで住みたい!」と思ってもらえるような部屋にしておくことをオススメします。
介護施設そのものは、納得がいくまで探していたので最低でも十ヶ所は見学に行ったと思います。
祖母はピンク色が好きなので、絨毯から家具からカーテンから、何もかもピンクでかわいく統一しました。
基本的に個室のある老人ホームでは家具等は自分たちで持ち込みになりますので、体験入居でもこのようにカスタムする場合は実費になります。
体験入居からそのまま本入居を狙っていたので、クッションなどは手作りにして費用を抑えるなどをしながら家具等を整えていきました。
体験入居の段階から家具を揃えるとなると費用はかかりますが、本入居してしまえば結局は同じですので問題ないかと思われます。
これからご自身が生活することになる場所ですので、少しでもプラスの印象を与えられるように、日頃から好みをリサーチして反映してもらえたらと思います。
とにかく連れ出す
体験入居からの流れで本入居してもらうにしても、まずは家から連れ出す必要がありますよね。
しかしこれは案外難しいもので、ストレートに「老人ホームの見学に行こう」と誘ったところで来てくれるとは限りませんし、逆に怒ってしまうかもしれません。
そこで私は、「お化粧して買い物に行こう」と誘い、「ちょっと休憩させてもらおう」と言って施設に行ってもらいました。
それからは施設の職員さんが優しくお話しをしてくださったおかげで、快く体験入居へと誘導することができました。
こういった作戦には施設の職員さんの協力が必須です。事前にお話をして、サポートしていただければスムーズに事が進むと思います。
介護施設への入居を嫌がっても入所した方がいい場合もあります
24時間誰かが起きていてくれるということは、ご本人にとってもご家族にとっても安心できることですよね。
祖母も在宅介護の時はイライラしていることが多かったのですが、施設に来てからは安心したのか表情がとても穏やかになりました。
最初から老人ホームに入りたいと思われる方は少ないのではないでしょうか。しかし、住めば都と言いますし、同世代のお友達ができればそれだけ脳も活性化されます。
祖母はデイサービスにも行っていなかったので、入居してお友達や職員さんとお話しできる環境はとても良いものだったと思います。たとえ最初は本人が嫌がっていても、たくさんのメリットがあるのです。
そのあたりは上手く折り合いをつけて、少しでも楽に介護施設へと誘導していただければと思います。