介護レクリエーション!歌うことは認知症の予防や改善にもなる!?
介護をしていく上で、レクリエーションとして一緒にご本人と遊ぶということは、ご本人にとってもご家族にとっても大切な時間なのではないかと思います。
ご本人にとっては脳の活性化や楽しい気分にすることで不穏な行動を減らすという効果が期待できますし、ご家族にとっても楽しみながらご本人と遊ぶということは良い気分転換になります。
私も毎日祖母と何かしらのレクリエーションをしていますが、祖母の楽しそうな笑顔を見られると疲れも吹っ飛びますし、一緒に遊べる時間はとてもありがたいものだと思っています。
そんなレクリエーションの中でも、「歌うこと」にスポットをあて、私の経験をふまえてお話ししたいと思います。
歌うことは脳の活性化に繋がります
音楽療法という言葉があるように、音楽を聴くこと・歌うことは気分を明るくし、脳の活性化に繋がります。
たとえば認知症の方が昔歌った童謡の歌詞を覚えていること、曲を聴くと歌詞やメロディを思い出すということがあります。
私の祖母も認知症がありますが、大好きな童謡の歌詞は覚えていて(覚えていなくてもメロディを聴けば思い出します)、いつも楽しく歌っています。老人ホームの職員さんから聞いたことですが、高齢者の方は「故郷」が好きなことが多いそうです。
私の祖母も、「故郷」が大好きで、他には「紅葉」「茶摘」「さくらさくら」「かあさんの歌」をよく歌っています。
まずは歌を歌ってみましょう
私は、いかだ社の「心にしみる懐かしの歌・四季の歌」という本を使って、祖母と一緒に歌っています。
この本は高齢者の方10000人にアンケートを取り、みなさんが歌いたいと思った曲をピックアップしたもので、歌う時に一緒にやるといいレクリエーションも紹介されています。
まずはその本に載っている歌詞を見ながら、一緒に歌ってみましょう。寝たきりの場合でも本をこちらが持てば読めますが、その際にオススメしたいのが「リズムに合わせてご本人の肩(腕でもいいです)を軽くタッチする」ということです。
そうすることで“一緒に歌っている”ということを実感してもらえますし、ご本人のリズム感を呼び覚ますことにも繋がると思います。
歌は、歌うこと以外も取り入れます
同時にふたつのことをすることは、認知症の予防や改善に繋がると言いますよね。
普段の生活でそれをやることは危険が伴う場合もありますので、歌っている時にしてもらいましょう。
具体的にはたとえば「歌いながら手を叩く(ご本人一人でする場合、ご家族と向かい合って手を合わせる場合などがあります)」「歌いながら足踏みをしてもらう」ということがあります。
最初はメロディを鼻歌で歌いながら手を叩くところから、慣れてきたら歌詞も歌いながら手を叩くといったように、少しずつステップアップしていきましょう。
また、「何かに関連付けて歌を歌う」ことも良いのではないかと思います。たとえば桜柄のクッションを見てもらって、「さくらさくら」を歌うという方法があります。
これは私が毎日やっていることですが、「記憶にある言葉や歌と、今目の前にあるものを結び付ける」ということは、認知症の予防・改善になるのではないかと感じています。
歌を歌い、楽しい介護ライフを
介護生活が長くなればなるほど、疲れが溜まっていくものだと思います。
そんな時、レクリエーションをすることでご本人の楽しそうな笑顔が見られれば、少しは疲れも吹っ飛ぶのではないかと私は実感しています。
レクリエーションの中でも、「歌うこと」はとても簡単なことですよね。
どこでもできますし、大した準備もいらないため、すぐにできます。つらいことや大変なこともたくさんある介護ですが、結局は楽しんだもの勝ちだと思います。
その楽しみのひとつとして、歌を歌うことを取り入れてみてはいかがでしょうか。