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新しい認知症の介護の仕方!ユマニチュードとは?

ユマニチュード(Humanitude) とは、フランス人のイヴ・ジネスト氏によって開発された認知症のケアについての介護の方法です。

 

このユマニチュードは4つの項目(見る、話しかける、触れる、立つ)に触れていますが、これらは介護をする上でどれも当たり前の項目なのです。

 

ただ家族の介護だったり、仕事が介護職だと日々の介護に追われ実際に実行できていない人は多いものです。

 

私も以前テレビで紹介されていたユマニチュードを知ってから、このケアの方式を取り入れていくようになって実際介護が楽になっていきました。

 

これから私が特に参考になった3つの「見る、話しかける、触れる」というポイントを押さえジネスト氏の著書「ユマニチュード入門」を参考に、私の実際の現場での効果も書いていこうと思います。

 

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目を見ていますか?

介護をする際、介助者を見て介護しているでしょうか?

 

ユマニチュードでは、まず「相手の目を見る」ということを意識しています。

 

例えば、ケアをする人が壁側を向いていて視線を合わせることができないとします。

 

ユマニチュードの考え方では、わざわざそのベッドを動かしてまで、相手と視線を合わせることに重きをおいています。なぜ、そうまでして視線を合わせることが重要なのか?

 

こちらは本からの引用になりますが、

 

人は生まれながらのごく自然な反応として、嫌なもの、怖いものを見ようとはしません。しかし、相手を見ない、ということは、「あなたは存在しない」というメッセージを送ることです。人は他者から「見てもらえない」状態では生きていけません。「あなたは存在しない」というメッセージが送られ続ける環境の中では、人は社会的な存在としての「第2の誕生」の機会が奪われてしまうのです。
したがって、ケアを受ける人に「あなたは、ここにいるのですよ」というメッセージを送り続けることが重要であり、これがユマニチュードの原点です。もしあなたが「ケアをする職業人」であり、自分に攻撃的で苦手な人に対しても「あなたはここに存在する」というメッセージを確実に届けたいと思うならば、「見る」ことを後天的に学び直す必要があります。

著:本田 美和子/イヴ・ジネスト /ロゼット・マレスコッティ、書名:ユマニチュード入門、出版社:医学書院 (2014/6/9)
p.48-49.

 

では後天的に「見る」というのはどういったことなのか。

 

それは、どんなに苦手な相手であったとしても、目線の高さを合わせて相手の視線をつかんで話すということなのです。

 

これは私が介護職員初任者研修の資格取得で学校に通っていた際にも、ケアをする相手が座っていたら、自分も同じ目線の高さに合わせて話しかける。基本中の基本なのです。

 

ただ、日々の業務に追われていたり、相手が自分の家族だったりするとなかなか目を見て話す、接することはなかなかできていないかもしれません。

 

認知症の人は症状が進むにつれ今自分の目の前にいるのは誰なのか、そもそも自分が誰なのか、ということも分からなくなってきてしまいます。

 

それだけでも不安なことなのに、一方的にケアを始められてしまったら、更に不安になり、介護も拒否したり、ということになってしまうのです。

 

「相手の目を見て話す」、これは、私たちが日常生活を送る際にも言えるような基本的なことなのです。

 

ちょっと一息おいて、相手の目線の高さに合わせて話しかけてみましょう。

 

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話しかけていますか?

「相手は耳が遠いからどうせ聞こえないだろう」、「認知症だからどうせ言っても理解できないし、返事もないし会話にならないから」し、と諦めモードで黙々と介護をしていませんか?

 

確かに耳の遠い介助者に大きな声で話しかけ、なおかつ認知症であれば理解してもらうのに大変で、こちらも労力を使います。

 

例えば入浴介助をする際、認知症の人は入浴するという行為を忘れてしまっており、目の前の見知らぬ人に裸にさせられるだけでもこれから何をされるのだろうか、と不安になります。

 

その不安を和らげるために、ユマニチュードの考え方では(これも介護職員初任者研修の勉強でも学びましたが)これから何をするのか、今何をしているのか、実況中継をするのです。

 

私たちも美容院に行く際いきなり頭からシャワーをかけられるより、「これからシャワーをしていきますね」と説明されてからでは違うと思います。

 

それが認知症の人であれば「頭からシャワーをかけていきますね」と詳しく説明してあげるのです。

 

確かに相手は聞こえていないかもしれないし、こちらの言うことも理解できていないかもしれませんが、介助するほうとしても黙々と、淡々と介助をするより、話しかけながらのほうが自然と相手との信頼関係は築けていけるのです。

 

 

 

いきなり腕をつかんでいませんか?

介護をする際、あなたはケアをする人にどうやって触れているでしょうか?例えば、話しかける際、後ろからトントンと肩をたたいて「○○さん」と呼びかけてはいないでしょうか?

 

これは認知症の人でなくてもびっくりするでしょう。それが更に過敏になっている認知症の人であれば、ことさら驚かれてしまいます。

 

見る、話すの応用にもなりますが、介護を始める際、相手と視線が合うところで、腕をつかまないでそっと下から支えるのです。

 

私たちも、いきなり腕を掴まれたらビックリするでしょう。相手に対して不信がり、そんな相手に介護なんてされたくないものです。

 

これは腕だけでなく、脚にも言えることです。寝たきりで自分が体を動かせない人の脚を動かす際も決して掴まないこと。

 

触るというより触れる。

 

そして介護を始める際も、上腕や背中などの部位から触れることで、ケアを受ける人を驚かすことを防ぐことができます。

著:本田 美和子/イヴ・ジネスト /ロゼット・マレスコッティ、書名:ユマニチュード入門、出版社:医学書院 (2014/6/9)
p.69

 

 

それと、特に高齢者は皮膚が薄くなりちょっと掴んだだけでアザになって、アザの部分が少し擦れただけでそこが破れて出血してしまうこともよくある話なのです。

 

そんな強い力ではなくても、コツさえ掴めばちょっとの力で動かすことはできるのです。

 

 

 

目を見て話しかけ、優しく触れる

ここに書いた3つのポイントは、介護するだけではない、私たちが日常生活を送る際、他者と円滑なコミュニュケーションをする上でも基本的なことなのです。

 

ただ、このケアの方法は万人に受け入れられるというわけではありません。相手もこころをもった人間です。

 

そういった時は無理矢理押し通すのではなく、拒否があった場合は一旦引く。そして時間をおいてまた接してみましょう。

 

私も介護施設で働いていた時、この方法で全ての人のケアがうまくいったわけではありませんでした。

 

ただ、相手と同じか、または少し相手を見上げるくらいの目線の高さで話しかけ、笑顔で、時にはそっと手に触れ、というのを続けていたら心を開いてくれた利用者さんが何名もいました。

 

なかなか介護がうまくいかないな、と思ったとき、一度この基本に立ち返ってみてください。どうか負担が減りますように。

 

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